安保法案は戦争法案なのか | 田村洋一 | サンタフェ通信

このエントリーをはてなブックマークに追加

安保法案は戦争法案なのか

 

安保法案を「戦争法案」と呼び変えて反対する人たちが大勢いることについて、私が敬愛するピアニストのAさんが「反論をするならば相手の使っている言葉を使わないと」と疑問を呈しているのを聞いて「さすがAさん!」と思いました。

 

それについて、「言葉は正しく使わないといけない、あれは戦争法案だ」と別の人が言うのを聞いていて、なるほど、「戦争法案」と呼び変えている人たちは、やはり議論する気がないのだな、と得心しました。

 

以前から言っているように、集団的自衛権についてはまだまだ議論する必要があると思っています。昨年の七夕杯(ディベート道場内のディベートコンテスト)では集団的自衛権の是非についてさんざんディベートしました。それでかなり詳しくわかるようにもなり、個人的な意見としては集団的自衛権には基本的に反対です。しかし賛否両論はまだ残っています。まだまだ議論が必要です。

 

でも「戦争反対!」と半狂乱になっている人たちには最初から議論するつもりなどないのです。

 

まあ、それはいい。議論を拒否してデモする人たちの自由があるのも、日本が平和な証拠です。本物の独裁国家では平和なデモすら武力で鎮圧されて終わりなんですから。

 

でも、せめて安保法案が何について何と言ってるのか、自分の目で見て自分の頭で考えてほしい。

 

ほとんど読んでいる人がいない状況ではないでしょうか。読んでいない人がやたら戦争法案と罵る。知識や理解ではなく恐怖や怒りからそうしている。あるいは大勢で騒ぐお祭りのようになっています。

 

何かを理解するには集団を離れて孤独に考える時間が絶対に必要なのです。そして結論に飛びつく前に賛否両論をディベートし、さらにまた一人で考える時間が必要なのです。

 

ドイツで世話になったドイツ人のマークスに日本の集団的自衛権の問題についてどう思うか聞いてみたら、「集団的自衛権と言ってもまだまだ明確な制限付きだ。何を騒ぐことがあるのかわからない(Not a big deal)」と言われました。ヨーロッパのビジネスマンのほうが事実を冷静に見ていると感心しました。

 

せめてドイツ人と議論できるくらい知識を得て理解を深めたいものです。

 

サンタフェ通信9月3日号より一部抜粋しています。


ホーム RSS購読 サイトマップ