勇気を持つこと | 田村洋一 | サンタフェ通信

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勇気を持つこと

生きていく上で「勇気」を持つことは非常に大切です。

 

尻込みしそうな場面で勇気を持って飛び込み、勇気を出して取り組む。取り組んだことから何かが開ける。失敗してもくじけることなく勇気を出して前に進む。

 

人によって勇気がたくさんある人と少なくある人とがいます。

 

勇気に溢れている人は大きな仕事を成し遂げたりすることが多い。リスクを取りすぎて失敗することもある。失敗しても失敗から学べれば次が開けますから、勇気があれば何でもできるという気にもなってくるのです。うまく行けば好循環になります。

 

さて、ここからが問題です。

 

勇気が大切だとして、勇気の少ない人に「勇気を出す」教育や訓練を課したら、その人のためや社会のためになるのでしょうか。

 

あまりためにならない、かえってよくないこともあるというのが今のところの私の結論です。

 

勇気が少なく用心深い人は、用心深い人生を歩みます。極端に用心深い人はチャンスを逸してしまいがちですが、一方で大きな失敗もせずに済みます。大きな仕事を成し遂げるばかりが優れた人生というわけではないのですから、それはそれでいいのです。

 

もちろんふだん勇気を出せない人が、いざという時に自分を奮い立たせて踏ん張ることによって物事が好転することもあります。だから日頃は平穏無事に静かに暮らしていても、趣味の読書や観劇で冒険活劇に心を踊らせ、人生の一大事にとっておきの勇気を振り絞る、というようなことがあってもいい。

 

私はそう思います。

 

そういう程度の教育やトレーニングなら大賛成です。

 

でも、勇気がないと人生は駄目だ、とか、自分の人生がうまく行ってないのは勇気が足りないせいだ、とかいうふうに勇気の足りないことを問題の原因のように決めつけたりしたらそれはやりすぎでしょう。

 

「勇気」の部分を、いま流行りの「自己肯定感」とか「セルフエスティーム」などに置き換えても同じことです。

 

サンタフェ通信11月13日号より一部抜粋しています。


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