アーナンダの悟り(頑張るのをやめること) | 田村洋一 | サンタフェ通信

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アーナンダの悟り(頑張るのをやめること)

お釈迦さまが他界(入滅)したときに未だに悟りを開いていなかった弟子のアーナンダは、さすがに自分が解脱していないのはまずいと思ったのか、徹夜で一所懸命瞑想したのだそうです。ところが頑張ってもどうしても解脱できず、ちょっと休もうと思って横になろうとしたら、その途端に解脱したという有名な逸話が伝えられています。

 

私はこの話を「頑張っても解脱できないが、頑張るのをやめたときに解脱できた」と受け取っています。

 

「頑張るのをやめる」ためには、やはり頑張ることも必要です。始めなければやめることもできないのですから。

 

先週のイイカコ会(飯田先生を囲んで身体力学稽古の会)で飯田先生が「体を壊すまでやらなきゃ体のことはわからない」と言っていました。そりゃそうだ、と思ったものの、なるべくなら身体は壊さないようにしたいし、壊すなら自然な回復力が旺盛な若い体のうちがいいと思います。

 

座禅や立禅などの瞑想も、やりすぎは禁物です。しかし、どこまでやったらやりすぎなのかはやってみないとわからないものです。その頃合いを教えてくれる優れた指導者に恵まれることはなかなかありません。

 

アーナンダは25年間もお釈迦さまの付き人をやっていて、お釈迦さまの説法は全部暗記して理解していて、それでも解脱できず、お釈迦さまが息絶えてからようやく最後の仕上げをして解脱できたのです。遅いとはいえ、解脱できて本当によかった。

 

頑張っても駄目で、頑張るのをやめたときに成果に到達することがあります。

 

ちなみにアーナンダの逸話は先月文庫化された「だから仏教は面白い!」に出てきます。「仏教思想のゼロポイント」と並んで本当に面白い仏教解説書です。まだの人はぜひどうぞ。

 

サンタフェ通信1月1日より一部抜粋しています。


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