オブジェクティビズムが日本に上陸したら… | 田村洋一

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オブジェクティビズムが日本に上陸したら…

1995年に他界したフランスの哲学者ジル・ドゥルーズが「日本人は世界の辺境から自分を見ている」と言っているのを興味深く聞きました。ドゥルーズいわく、

 

「手紙の住所を書くとき、我々は自分の名前を書き、自分の住んでいる通りの番地を書き、町の名前、市の名前、国の名前を書く。自分中心に世界を見ている。

 

日本人は逆だ。自分から世界を見るのではなく、世界から自分を見る人たちだ」

 

そう言っていたのです。

 

オブジェクティビズムの根幹は理性であり、個人主義です。自分という個人を中心に世界を見て、自分の幸福を第一に考えろとオブジェクティビズムは教えます。

 

個人主義の文化の住人にとって自然なことが、日本人にとっては不自然に思えるかもしれません。

 

友人がアイン・ランドの利己主義哲学のことを聞いて、「周囲のことを気遣うことを終えてから自分のことを大事に考えることができる」という趣旨のことを言っていました。これも印象的でした。

 

オブジェクティビズムが日本に上陸したら、一体どのような影響を持ち、どのような広がり方をするのでしょうか。

 

国籍や民族に関係なく、アイン・ランドの哲学は普遍的に応用できます。それは日本人である私自身が体験しています。

 

しかし、個人主義の伝統を持たない日本の風土においてオブジェクティビズムがどう発展しうるかは私にはわかりません。

 

どうなるのでしょうか。

 

以前「表面化していないだけで、日本にも個人主義者は昔からいたし、日本人に利己主義が理解できないわけではない」と書きました。

 

今もそう思っています。

 

そして、普及や発展のプロセスにおいては大いに日本的な特徴が出てくることがありうると思っています。

 

 

サンタフェ通信5月20日より一部抜粋しています。


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