ゲーテ読書会 | 田村洋一

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ゲーテ読書会

今となっては何がきっかけだったのか思い出せないのですが、「ゲーテとの対話」を読もうということになり、2012年あたりから一つところに集まって読書会を開いています。以来ほとんど毎月欠かさず平日の夜に集まり、少しずつ少しずつ、ゆっくりと読み進めています。

 

もう5年目になるわけですが、まだ岩波文庫3冊組の、1冊目、上巻を読んでいます。

 

読書会の形式は、皆で集まって同じページから黙読を始め、10分ほど読んだところで興味を惹かれたことについて話し合い、一時間ほど話し合ったらまた10分ほど黙読し、またしばらく話し合う、という緩やかなものです。

 

メンバーの中に特にゲーテに詳しい人や文学に詳しい人やドイツに詳しい人や歴史に詳しい人がいるわけではありません。知らないことや興味深いことが出てくると、ときにはその場で調べて、発見を共有したりします。

 

ゲーテの言葉は明快にして豊か、断言的でかつ含蓄に富み、親しみやすい上に重みを感じるものです。ゲーテの言葉に触発されてメンバー同士でさまざまな体験や意見を交換します。

 

読書会を始めるまで、私は本というのは一人で読むものだと思っていました。読書会を始めてみて、皆で読むという方法があることを知りました。

 

ゲーテがその弟子エッカーマンと交わす会話の中に姿を表す19世紀ヨーロッパの風景。時代を超えて真実を伝える箴言。いつもユーモラスに、ときに厳しく弟子を叱るゲーテの師匠ぶり。

 

毎月毎月読む本の世界から、ゲーテは私たちの心の中に住み始め、ときにはその声が聞こえてくるようです。

 

いくつかのゲーテの名言はふとしたときに日常会話の中に現れることもあります。

 

1年前は読書会のメンバー数名で連れ立ってフランクフルトのゲーテハウスを訪れました。ゲーテが幼少の時代を過ごし、初期の作品を書いた生家。読書を通じて思い描いていた数百年前の異国の空気がそこにありました。

 

数日前にはARDドイツ公共ラジオ放送から連絡が入り、ゲーテ読書会に取材の申し込みがありました。今月28日はゲーテ生誕日で、ドイツの文豪ゲーテの作品が世界各国でどのように親しまれているのかを取材して、ドイツで放送したいということでした。

 

どんな特派員が取材に来てどんな話になるのか愉しみです。

 

サンタフェ通信8月5日より一部抜粋しています。


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