アドバイス提供型と問いかけ傾聴型のコーチング | システム思考 | 田村洋一 |

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アドバイス提供型と問いかけ傾聴型のコーチング

先週末のオブジェクティブコーチング入門ミニワークショップでは、アドバイス提供型コーチングと問いかけ傾聴型コーチングを対比する演習をやってみました。

 

アドバイス提供型というのは、クライアントの課題に助言を与えていくコーチングです。

 

「朝起きられないんです」
「ああ、それなら夜早く寝るといいよ」

 

「お金がたまらないんです」
「毎月3万円貯金したらいいよ」

 

「部屋が散らかってて困る」
「毎日10分片付けなさい」

 

すぐに行動を指示して解決を図るタイプの関わり方です。世間で流布しているコーチングの中には実はまだこれが多いのです。企業におけるエグゼクティブコーチングでもかなり幅を利かせています。

 

クライアントがコーチに助言を求める。コーチが求められた助言を提供する。スポーツでも芸能でも学校でも職場でも、同じことが毎日行われています。知識や経験の豊かな人が、知識や経験の乏しい人に知識や経験を分け与えるのです。

 

問いかけ傾聴型の演習では、ただひたすら聴いてただひたすら質問して、それを繰り返しているだけです。相手の問題を解決してやろうとしないことが大切です。「クライアントの課題をなんとかしてやろう」とする親切心は抑えておきます。

 

問いかけ傾聴型コーチングが単純に優れているというわけではありません。どちらがいいかはコーチングの目的とクライアントの状況によって異なるのです。

 

どういう比率やどういうダイナミズムがクライアントのコンテクストにマッチしているのか。それを決めるのはいわゆる「コーチングコミュニケーション」(コーチング会話)が始まる前の「コントラクト」段階のことです。目的と状況を客観視する必要があります。

 

オブジェクティブコーチングは、依頼に応えて契約して提供するプロのコーチングにおいてだけでなく、親子関係や学校教育を含むあらゆる人材育成の場面に当てはまる原則を教えてくれます。

 

サンタフェ通信12月16日より


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