アイデアを引き出す力 | システム思考 | 田村洋一

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アイデアを引き出す力

昔よく仕事を一緒にしたDさんという人がいます。彼女はあちこちからたくさんの仕事を獲得していた営業の達人でしたが、私が感心していたのは彼女の営業実績よりも、アイデアを引き出す力でした。

 

Dさんと話をしていると、なぜだかどんどんアイデアを引き出されるのです。

 

あるとき「どうやってやってるんだろう?」と疑問に思い、Dさんの様子を観察していました。

 

Dさんはいつも相手を信頼し、自分の望む結果をリクエストし、すぐに答えが出てこなくても辛抱強く待ちます。好奇心いっぱいの表情で聴き、出てきたアイデアを肯定しています。優れたアイデアが出てくることを全く疑っていない・・・。

 

アイデアが出てくれば発案者を讃え、発案者の手柄にする。そしてアイデアに留まることなく、自分自身の行動によってアイデアを実現に導く。発案者はますます意気が揚がってアイデアを出す。

 

そういう好循環のシステムが発動していたのです。

 

Dさんのやっていること一つひとつは非常にシンプルで、誰にでもできそうに見えます。しかしこれを一貫して続けている人はあまりいません。相手を信頼し、好奇心を絶やさず、目的を明確にし、ポジティブな姿勢を保つ。優れたアイデアをジャッジし、躊躇なく実現に向けた行動をとる。

 

発案者もアイデアの出し甲斐があります。

 

この「アイデアを引き出す力」をDさんになぞらえて「D力」と呼んでいます。

 

D力は、自分がファシリテーターやエグゼクティブコーチングをするときにフルに発揮しています。

 

今週もずっとD力を使っています。

 

引き出す力は、伝える力と並んで、伝える力以上に教育家にとって重要だと思います。

 

 

サンタフェ通信5月26日より


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