歩くこと、スローダウンすること | 田村洋一 | サンタフェ通信

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歩くこと、スローダウンすること

 

 近頃ちょっとしたきっかけがあってよく歩いています。

 

 最初のきっかけは3年前の地震です。仕事で六本木にいた私は、2時間かけて南馬込の自宅まで歩いて帰りました。まるで疲れませんでした。意外と歩けるものだな、と感心したくらいです。

 

 2011年3月11日。寒くもなく、雨風もなく、うららかな、いい日和でした。

 

 最近のきっかけは先月たまたま馴染みのカイロプラクターと話をしていたときに、彼が「毎朝10キロを歩いている」と聞いたことです。健康増進と体力向上のために走ろうと思ったものの、いきなり走るのは負荷が高すぎると言ってまずは毎朝2時間くらい歩き始めたというのです。

 

 私はもともと歩くのが好きですし、得意でもありました。ところが昨今は効率重視の仕事生活の影響で、できるだけ早く目的地に到着するために車に乗ったり電車に乗ったりしていました。ついつい歩くことを減らしています。

 

 カイロプラクターの話を聞いたとき、これは日常の「歩く」習慣を取り戻すチャンスだ、と直観したのです。

 

 車で十分前後のところなら、徒歩で三十分かけて行きます。

 

 電車やバスで二十分ほどのところなら一時間かけて歩いて行きます。

 

 歩くことによっていろんなことに気づきます。

 

 ふだん車で通っている道でも歩いてみると見過ごしていることがたくさんあるのに気づくのです。

 

 花や木の植生、ちょっとした店や施設の存在、街の匂い、住む人々の雰囲気。

 

 スローダウンすることによって見えてくるものたち。

 

 思えば仕事や生活も同じかもしれません。

 

 能率を上げてスピードアップするのも大切ですが、丁寧に気を配ってスローダウンすることの大切さを忘れないようにしたいものです。

 

 

 

サンタフェ通信2月21日号より一部抜粋しています。


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