「何が望みか」と問うても難しい理由 | ロバート・フリッツ

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「何が望みか」と問うても難しい理由

今月からロバート・フリッツ監修入門コースが始まり、先週末はバーモント州の自宅にいるロバートと最初のオンライン対話を開きました。

 

冒頭の話でロバートは「創り出すプロセス(creative process)と構造力学(structural dynamics)の両者が必要で、どちらか一方だけではうまくいかない」と喝破した上で、思考訓練のない人に「何が欲しいですか」「何を望みますか」と尋ねても創造に必要なビジョンが出てこないことが多いと言います。

 

「何が欲しいのですか」
「何が望みなのですか」

 

経営者に聞いても、ビジネスマンに聞いても、家庭の主婦に聞いても、学生に聞いても、なかなか将来ビジョンたりうる答えは返ってきません。その代わりに「この問題が解決できたらしい」「この困ったことがなくなればいい」と状況対応の答えばかりが出てきます。

 

状況対応と創造プロセスは全く違うものです。いくら問題を解決しても望みのものが手に入るとは限らない、とロバートはよく言います。構造アプローチは問題解決とは違います。問題解決をしている間は創り出す思考を実践していないのです。

 

思考訓練のない人は「何が欲しいか」と聞かれても自分に与えられた状況や条件の中から選択するだけで、本当の望みを明確にすることができません。

 

ではどうしたらいいというのでしょうか。

 

最初は型通りでもいいから、小さく始めて何かを作り出すことです。理論よりも実践が何よりの気づきを与えてくれます。

 

料理をする人なら「どんな食事を用意したいのか」と自問します。ビジネスをする人ならどんなビジネスの成果を上げたいのかと自問します。人間関係なら、どんな人間関係を望むのかと自問します。そして創り出したい結果から見た現実がどうなっているかをできるだけ客観的に観察するのです。

 

どの問題を解決するのかではありません。どのように状況に対応するのかでもありません。何を創り出したいのか、できるだけ具体的に考え、試しに創り出してみて、その成功や失敗から学び、次に創り出したいことを考えるのです。

 

根底にある構造が変わらなければ何も変わらない。構造力学を学んで構造的に考えなければ、創り出すプロセスが機能しないのはそういうわけなのです。

 

サンタフェ通信1月25日より

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