ディベート効果 | 田村洋一

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ディベート効果

教育ディベート(競技ディベート)にはたくさんの学習効果があります。

 

1.相手の話をよく聞く訓練

 

ディベートの試合では非常に速いスピードでたくさんの議論が交わされます。それに慣れると日常の普通の議論や対話がとてもゆっくりと進んでいるのがわかり、余裕が生まれるのです。ディベートに習熟した人は相手の話をまるでスローモーションのように聴けるようになります。

 

2.言いたいことを簡潔に言う訓練

 

ディベートの試合では、短い時間でたくさんの議論を提示し、審査員であるジャッジに届けなくてはなりません。同じことをくどくど何度も言ったりする時間がないのです。結果として、論旨を整理して早く考えるスキルが身につきます。

 

3.自分の思い込みや先入観に短時間で気づく訓練

 

ディベートの試合ではひとつのトピックについて肯定側と否定側の両方を繰り返し繰り返し論じます。いま自分が論じたことを、次の試合では完全否定して試合に勝ちに行きます。したがって自分自身の意見に固執しているわけにいきません。自分の考えの最も弱い点を思い知ることになります。

 

4.勝ち負けのフィードバック

 

ディベートの試合では、泣いても笑ってもすぐに勝ち負けの結果が出ます。スポーツの試合のようなものです。もちろん結果に納得しないこともあります。しかし勝ち負けの判定が出たら、毎回その結果から学び、次の試合に活かそうとします。ゲーム感覚があるから、もやもやが残る仕事よりもふりかえりやすく、訓練にちょうどいいのです。

 

5.日常の意思決定に役立つ

 

競技ディベートは単なる言い争いではありません。本質的に誰かの意思決定を助ける競技です。敵を打ち負かすよりもジャッジをファシリテートするのです。これは仕事の会議で論点や足りない情報や互いの思い込みを整理したりすることに非常に近い、現実的な作業です。そのためにときには膨大なリサーチと緻密な分析を行います。口先で言いくるめるようなことでは試合に勝てません。つまり現実の仕事に非常に近いのです。違いは、ゲームとして決まった短時間で勝負をつけること、後腐れがないことです。

 

このように教育ディベートにはたくさんの教育効果があります。

 

ただし実際にディベートをやり始めたら、どんなスポーツもそうであるように、苦しいことや辛いことさえもが楽しみの一部になってしまうのです。

 

サンタフェ通信3月15日より

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