ディベート道場のこれまでとこれから | 田村洋一 | サンタフェ通信

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ディベート道場のこれまでとこれから

 

 2012年に「ディベート道場をやってほしい」と言われて、いろんな知識・経験レベルのディベート学習者の皆さんが集ってどんなふうに一緒に学んでいけるのか、いろいろと考えました。

 

 初年度は、知識・経験の多寡や目標レベルに関わりなく、道場参加者全員にチームを作ってもらい、チーム制で試合することによって実践体験を積み重ねてもらうアプローチにしました。

 

 ディベートが全く初めての人も経験者から学び、経験者も初心者に教えることで向上し、ともに上達していく仕組みです。

 

 これは時間とやる気の充分にあった参加者には非常にいい仕組みで、多くの劇的な向上や発見が起こりました。

 

 しかし、道場参加者全てが等しく時間をコミットしていたわけではなく、道場を休むと敷居が高くなって、ドロップアウトする人が増えてきたのが悩みの種でした。

 

 参加者それぞれには生活事情がありますから、来られない日があることは仕方ありません。

 

 しかしチーム制を敷いたことによって学ぶ仕組みが脆弱になったと私は思いました。試合をしたくてもチームメイトがいないと試合ができなくて困るのです。

 

 ディベート道場の 2年目は、参加者各自がそれぞれの目標を定め、目標と自分の置かれた状況に見合った参加の仕方を選べるように変更しました。

 

 ディベートはやればやっただけの学習変容効果があります。たくさんやればたくさん効果があり、少しやれば少し効果があります。

 

 時間とやる気がふんだんにある人はやりたいだけとことんディベートすればいいし、限られた時間を使って少しだけディベートをしたい人は少しだけやればいいのです。

 

 すると2年目の道場では驚くような自己組織化が創発され、ディベート道場の稽古時間以外に、ディベート大会出場者を中心とした自主稽古会が行われるようになったのです。

 

 そして一年目同様、仕事や生活における劇的なディベート効果を体験する人たちが続出しました。

 

 ディベートは、自分の頭で考え、自分の手で調べ、自分の口で伝え、自分の耳で聞く技術です。権威や専門家の妄言に騙されないように、物事の両面から常にアプローチし、世界を多元的・全面的に理解しようとします。

 

 営業職、分析家、法律家、音楽家、編集者など、参加している人達の職種も多様です。人前でプレゼンテーションをする人にとって役立つだけではありません。

 

 来季のディベート道場も愉しみです。

 

 発言力・発信力・指導力に活かせるディベート力の涵養をはかっていきたいと思っています。

 

 

サンタフェ通信3月7日号より一部抜粋しています。


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