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現代組織の問題を「解決しない」

去年2018年はロバート・フリッツの名著(共著)「自意識(アイデンティティ)と創り出す思考」を翻訳出版しました(武富敏章訳 田村洋一監訳)。おかげさまで出版以来ずっと好評を博し、売り上げも好調で版を重ねています。

 

今年2019年はロバートのビジネス書 The Path of Least Resistance for Managers (仮題「偉大な組織をつくる」)を翻訳出版する予定です。(現在zoomなどを使って本書のフリーセミナーを開催しています。)

 

自己宣伝に聞こえるかもしれませんが、昨年の本に続いてロバートのこの著書もまた画期的、具体的、実践的な快著です。目からウロコが落ち、頭がスッキリして、胸が熱くなるビジネス書です。

 

かつてピーター・ドラッカーが「マネジメント」という一大領域を切り拓いたように、ロバート・フリッツは「クリエイティング」という一大領域を切り拓いた上に、「構造力学」という独創的思考を組み合わせ、誰も見たことのない世界を見せてくれています。

 

現代の組織の多くは、企業も学校も行政機関も例外なく葛藤に疲弊し、慢性的な問題に塗れています。

 

これほど技術が進展し、時代が進歩している一方で、組織で働く人たちの多くは必ずしも幸せになっていません。それどころか、過重労働やハラスメントなどの理不尽にさらされる人も少なくありません。ブラック企業や過労死などの用語が一般化してから何年経つでしょうか。

 

もちろん、多くの誠実な経営者たちが鋭意努力し、創意工夫し、問題解決しようとしています。しかし多くの場合に問題は慢性化し、むしろ悪化しています。

 

ロバートは、このような現状の問題を「解決」しようと提案しているのではありません。とんでもない。構造を変えずに問題解決しても、必ず揺り戻し、多くの場合もっと悪くなるのです。世間に流布する「問題解決」はたいてい改善に結びつきません。

 

問題解決の代わりに、ロバートは「構造を変える」方法を提示します。構造を変えることによって初めて本当に創り出したい成果を創り出すことが可能になるというのです。

 

「問題解決を完了しても創り出したい結果を手にしているとは限らない」とロバートは喝破します。問題解決はマイナスをゼロにする行為で、プラスを生み出すとは限りません。それどころか一つの問題を解決したことによってもっと大きな別の問題を悪化させることも多いのです。

 

著書の中でロバートは現代組織の課題にどう立ち向かうことができるかをステップバイステップで明示していきます。その成果は、問題解決などとはほど遠い、明快で単純な価値の創造です。

 

今年9月にロバート夫妻は再来日する予定です。去年と同様、一般向けの講座を開くほか、出版記念イベントも計画中です。興味のある人はお気軽にお問い合わせください。

 

サンタフェ通信4月26日より

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