心の発達には試行錯誤が不可欠 | 田村洋一 | サンタフェ通信

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心の発達には試行錯誤が不可欠

 

 心は複合系なので、「こうすればこうなる」という処方箋を出せません。

 

 もちろん全てがわからないわけではなく、理論的・経験的に「わかっている」こともあるのですが、理論から演繹的に解けるものではなく、やってみないとわからないことが多いのです。

 

 心の領域では試行錯誤が不可欠。

 

 これを勉強すれば心がこう発達する、という約束はない。この学校を出ればいい、この瞑想をすればいい、この修行に取り組めばいい、という保証はありません。

 

 自ら試して自らの身体で学ぶしかないのです。

 

 瞑想によって発達する人もいます。でも同じ瞑想を他人がやると、ただただ混乱して退化するかもしれません。

 

 勉強して発達する人もいます。でも同じ勉強を他人がやると、かえって知的傲慢となって退化するかもしれません。

 

 だから面白い。

 

 そこが面白い。

 

 心の発達においては、おいそれとカリキュラム化できないところに本質があります。

 

 古今東西の学問に通じていて、最先端の心理学などを学び、さまざまな研究をして経験を積んでいるのに、頭でっかちな「困った人」というのがいます。

 

 老子にもあるのですが、「学ぶ」ことが成長の妨げになるケースもあります。

 

 特に、理論から学ぶ、演繹的に学ぶということが、複合系の心の領域ではかえって逆効果の場合があるようです。

 

 理論からスタートするのは多くの場合に間違いのもとです。常に現実からスタートしていればその愚は避けられます。

 

 非効率に思えても試行錯誤することこそ大切なのです。

 

 

サンタフェ通信5月2日号より一部抜粋しています。


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