アンソニー・ロビンスと麻薬と整形外科医 | 田村洋一 | サンタフェ通信

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アンソニー・ロビンスと麻薬と整形外科医

 

 2002年の秋にロサンゼルスに行った際にホテルに向かうべく空港でタクシーを待っていたら、「相乗りしませんか?」と白人男性に声をかけられました。

 

 彼の自宅に先に行き、そのあとホテルに行く、タクシー料金を折半する、ということでタクシーに乗り込みます。

 

 タクシーの中でいろいろ会話したところ、彼は整形外科医で、ロサンゼルス郊外の瀟洒な住宅街に住んでいました。

 

 「仕事は何をしているの?」と聞かれたので、コーチングやコンサルティングだと話すと、「コーチングか。アンソニー・ロビンスをどう思う?」と聞かれました。

 

 「麻薬のようなものだと思う」と反射的に答えました。

 

 (アンソニー・ロビンスをどう思うか、などと考えたこともありませんでした。「世界一のコーチ」を名乗る大馬鹿者だということすら当時は知らなかったのです。ただ、トニー・ロビンスと名乗っていた当時の彼のオーディオ教材は1991年に購入して聴いていて(今も捨てずに家にある)、雰囲気や彼のやり方はだいたい知っていたのです。当時はパーソナルトレーナーと自称していて、コーチングという言葉は使っていませんでした。)

 

 麻薬のようなもの。

 

 何も考えずに口をついて出てきた言葉は意外と当たっていたような気がします。

 

 非常に強力で効果がある。でも対症療法。根本治療はしない。下手をすれば中毒になり、薬害ともなりうる。使用上の注意を守って使うこと。

 

 敬して遠ざけるにしくはない。

 

 鎮痛剤として使うのはいい。そしてなるべく早くやめること。

 

 整形外科医の彼には逆にこう質問しました。

 

 「整形外科医の仕事にとって決定的に重要なコンピテンスをひとつ挙げるとしたら何?」

 

 この質問に対する彼の回答が全く予想外の内容。

 

 整形外科医以外の、さまざまな職業に通じるコンピテンスだと思ったものです。その後の人生でも何度となくこの回答のことを思い出しました。

 

 (彼の回答は何だったでしょう。どうぞ想像してみてね。)

 

 

サンタフェ通信6月13日号より一部抜粋しています。


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