網膜剥離手術後の3ヶ月 | 田村洋一 | サンタフェ通信

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網膜剥離手術後の3ヶ月

 

 6月23日に網膜剥離の手術を受けてからまる3ヶ月が経ちました。

 

 主治医にとっては毎日の定常業務だったに違いありませんが、網膜剥離は個人的激変をもたらした事件です。と言っても、特に心配したり不安に苛まれたりすることは全くなく、医者や病院を信頼し、何より自分の身体の回復力を信頼し、実に心穏やかな3ヶ月でした。

 

 現代医療あってこその手術成功であり、もし手術を受けられなかったら高い確率で失明していたことでしょう。失明していたらおそらく片眼が見えない不便に留まらず、体全体に不調を来たした可能性もあります。

 

 日頃から病院や医者の批判をしている私ですが、こういう時は医者や薬を信用して任せてその恩恵に与り、非常に感謝しています。とりわけ9日間の入院生活を素晴らしいリゾート生活にしてくれたたくさんの素敵な看護婦たちには本当に感謝しています。

 

 主治医も面白い人です。

 

 最初に面白いと思ったのは入院中に「退院したらクルマの運転はできますか?」と質問した時のことです。

 

 主治医は「そんなの僕に聞かれても知らないよ。田村さん次第だよ。免許持ってれば運転できるよ」と答えたのです。

 

 何と人を喰った答えだ、とその時は思いました。これが主治医の言うことか。これが医者の言うことか、と。

 

 しかし時が経って考えてみるに、主治医の言う通りなのです。運転できるかできないかは自分次第、医者はあずかり知らぬことなのです。

 

 その後8月に渡米して毎日クルマを運転し、暗い夜道には若干の不安をおぼえたものの、それ以外は完全な安全運転であり、心配も危険もありませんでした。

 

 深視力もあります。視野が狭まり、遠近感は失われあたかもハンディキャップを負った視力ですが、運転には全く支障はありません。

 

 先週末は馬込テニスクラブでテニスをしました。十分に楽しく遊べるくらい眼は見えていました。(厳密に言うと至近距離のある種のボールの動きはかなり捉えにくかったのですが、ストロークに関しては問題ありません。)

 

 左眼は、網膜剥離は手術とレーザー照射で外科的に治したものの、傷が癒えるにはまだ時間がかかりそうです。

 

 まだまだサングラスの世話になりそうです。

 

 それもまた悪くない。

 

 変化を愉しむ毎日。

 

 両眼で充分に見ることができないことによって逆に見えてくるものもあります(それについてはまた後日)。

 

サンタフェ通信9月26日号より一部抜粋しています。


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