眼が不自由であることのメリット | 田村洋一 | サンタフェ通信

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眼が不自由であることのメリット

 

 「田村さんは網膜剥離で眼が不自由でいても相変わらず朗らかで明るいのはどうしてなんですか?」

 

 と聞かれました。

 

 いやぁ、どうしてって聞かれても、そういう性格だからでしょうか。

 

 しかし考えてみるに、目が不自由で不愉快なことが全くないわけではないし、「これはいつ治るんだろうか」という懸念が皆無なわけではありません。そういう中でも不安や苛立ちやその他ネガティブな感情に支配されないのはどうしてなのでしょうか。もう少し考えてみるなら、たぶんネガティブをポジティブが上回っているからではないかと思います。

 

 面白いんですよ、網膜剥離。いや、正確に言うと、網膜剥離手術後の生活体験、人生経験が。

 

 このことは手術以来何度か書いてるし、語っているので、「もう聞き飽きたよ」という人もいるかもしれませんが、本当にそうなのです。

 

 最大の面白さは、世の儚さが肉体的に体感されること、ですね。ヒンズー哲学的世界の幻、仏教で言う空観にも近い。

 

 肉眼で見ている世界を実体のある現実世界だと私たちは思って暮らしています。でもそれはたまたま人間の眼で世界を見ているからそう見えるだけのことです。イヌの目で見ていればイヌの世界が見えるし、虫の目で見れば虫の世界が見えます。人間とイヌと虫と、どの目で見た世界が正しいかなんていうことはありません。たまたまそう見えているだけのことです。

 

 サングラスかけて陰眼(気功で言う受動的な物の見方)で世界を見ていると悟りのレベルが上がる気がします。(井上陽水さんやタモリさんなどは悟りのレベルが高い
かもしれない。そう考えると彼らの独特の存在感が少し理解できる気がします。)

 

 目が不自由でポジティブなメリットは他にもありますが、長くなるので今日はこの辺で。

 

サンタフェ通信10月10日号より一部抜粋しています。


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