悲観的な未来予測 | 田村洋一 | サンタフェ通信

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悲観的な未来予測

 

未来予測をするときは悲観的な予測をするほうが知的に映ります。逆に楽観的な予測をするのは能天気な阿呆に見えます。いわゆる知識人は、十中八九悲観的な予測をします。そのほうがなぜか賢く見えるのです。

 

悲観的予測が外れたときには「外れてよかった」と言うだけでいい。雨の予報を出しておいて、降らなかったら責められないのと同じです。

 

日本は破滅する。遠からず滅亡する。そういう悲観的な予測をする人たちがいます。大した根拠もなしに深刻な顔をして、もっともらしい雰囲気で予言します。

 

そういう予言を信じて海外に逃亡する人たちもいます。

 

たしかに日本の政治は酷い。かなり酷い。経済も悪い。特に金融は酷い。

 

しかし、それは悪い部分や酷いところをハイライトした場合の話です。

 

もっと相対的、全体的、総合的、地球的、歴史的に見るべきです。

 

もっと具体的、実際的、生活的、文化的、人間的に見るべきです。

 

日本人は、まだまだ凄い。若者も中年もよく働いている。問題意識が高い人も多い。世界のために、未来のために、子どもたちのために、貧しい人たちのために貢献したいという意識は、若年層ほど強い。

 

日本の政治経済制度には、たしかに硬直化していて感心できないことも多いのですが、一方で安全や安心を確保している要素も多いのです。それは例えばスリランカやインドネシアを旅して、海外から日本を見たときに気がつくことがあります。

 

日本国内にずっと留まっていると、どうしても日本国内のドメスティックな視点から自国を見る癖が強くなってしまいがちです。国際的に、地球的に見るべきです。

 

未来の予測をするときに課題や劣化ばかりを拡大しがちな「知識人」の悪癖を認識して頭を冷やしたほうがいい。

 

悲観的な未来予測に接したら、少なくともどういう根拠に基づいて悲観しているのか、客観的に評価し、暗さに対して明るさや希望をきちんと分かち合うべきです。

 

サンタフェ通信1月2日号より一部抜粋しています。


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