あらゆることを愉しみにする | 田村洋一 | サンタフェ通信

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あらゆることを愉しみにする

 

 好きなことを仕事にするのと、仕事を好きなことにするのではどちらがいいでしょうか。

 

 この問いへの決まった答えはありません。

 

 どんなに好きなことでもそれを職業とするのは必ずしも楽なことではないかもしれません。音楽がどんなに好きでも職業にするのは大変です。スポーツがどんなに好きでも、職業にするのは大変です。

 

 では、嫌な仕事や向いていない仕事を好きになることはできるのでしょうか。

 

 これにも限度があります。本当に向いていないなら職を変えたほうがいい。人には適性というものがあります。細やかな仕事が向いていない人もいます。自由な仕事が向いていない人もいます。

 

 自分が実際に二十代にやっていた仕事を心から愉しめていたかというと、正直言って自信がありません。二十代の仕事は修行でした。自分の生来の適性を活かせていたとも言い切れません。しかし、あの修行のお陰で現在の精神力に恵まれていると思えば充分にお釣りが来ているとは言えます。もちろん、苦手なことをやり抜くことによって磨かれたスキルもあります。

 

 今の私は仕事の全てを心から愉しんでいます。

 

 仕事や生活のありとあらゆることを道楽にするのです。つまらないことや大変なことや面倒臭いことも楽しみに変えていきます。それさえできたら毎日が祝祭日になる。仕事も趣味になる。

 

 「仕事が趣味」と言うとつまらない印象がありますが、それは仕事は辛いもの苦しいものという先入観があって辛いもの苦しいものが趣味なんて面白くないと思い込むからなのではないでしょうか。

 

 趣味を仕事にする大変さに比べたら、すでにやっている仕事を趣味にするほうがまだしも容易なのではないかと思います。

 

 そして自分の余力を他人や世界のために使うのです。

 

 あらゆることが道楽になれば面倒なこともありません。

 

サンタフェ通信1月23日号より一部抜粋しています。


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