エグゼクティブコーチングという仕事 | 田村洋一 | サンタフェ通信

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エグゼクティブコーチングという仕事

 

この10年くらいエグゼクティブコーチングの依頼がひっきりなしに続いています。依頼が途絶えたことがありません。

 

依頼が来るのは、大手企業やグローバル企業からが多く、コーチングの対象は社長や副社長、役員から事業部長クラスまで、事業組織のトップからシニアマネジメントの職にあるリーダーの皆さんです。

 

様々な経営者やマネージャーがいます。性格も性別も経営スタイルも得意領域もいろいろです。

 

いつも感服するのはエグゼクティブの人たちの献身ぶりです。能力が高く組織に大きな貢献をしているのはもちろんですが、組織のトップにいれば、常に多方面からのプレッシャーにさらされて心が休まる暇がないのが普通です。ましてや、組織の変革期においては尚更です。そして変革期にエグゼクティブコーチングを依頼されることも多いのです。

 

エグゼクティブコーチングはそういうリーダーたちに何を提供できるのでしょうか。

 

ある種のコーチングは、経営者としてのあるべき姿を明確に示し、足りないところや欠けている部分を発見して改善を指導するのだそうです。

 

またある種のコーチングは、「クライアントの中に答えがある」という信念に基づいてエグゼクティブにひたすら内省を促し、意識の変容を起こして行動を変革していくのだそうです。

 

どちらもきっと有効な手法なのだと思います。

 

私がかかわる場合、対象のエグゼクティブのまわりの人たちとの人間関係や、組織における役割、使命、存在感などに着目し、コーチングを受けている人を中心としたシステム全体を観察していきます。

 

人は環境を作り、環境は人を作る。人が変わることによって環境が変わり、環境が変わることによって人は変わります。ほんのわずかな人の変化が、人間関係を変え、そのわずかな人間関係の変化が、人の言動を変え、という相互作用が起こるのです。

 

もっとも、そのような変化を引き起こそうと思ってコーチングをしているのではありません。ただただ変化を見守り、見落とさないように努めています。

 

何年も前にエグゼクティブコーチングを通じて知り合った方からご連絡をいただくことが時折あります。それは新たな依頼の場合であったり、仕事ではない連絡であったりします。どちらにしても私の愉しみのひとつです。役得と言ってもいいでしょう。

 

エグゼクティブコーチングの依頼が引きも切らない今、これからどんな変化が待ち受けているのか。

 

未知との遭遇の愉しみです。

 

サンタフェ通信4月10日号より一部抜粋しています。


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